PEOPLE花王で働く人々
商品開発
ハイジーンリビングケア事業部門(開発マネジャー)
2009年 キャリア入社
2001年 応用生命化学科 卒

生活者と花王メンバー、
皆の声を1つの価値につなげるモノづくり
モノづくりへの熱意を生かせる仕事を求めて
転職という選択は、多くの人にとって大きな決断です。前職で研究に携わっていた私も例外ではありませんでした。結婚を機に転職を考えた時、自分にとって何が最も大切かを問い直しました。そこで改めて気づいたのは、「商品開発に関わりたい」「日々の暮らしをより心地よく、健康的にする提案を考え続けたい」という思いでした。そして、これから先も末永く働き続けたいという視点で考えた時にご縁があったのが花王でした。
現在はファブリックホームケア商品事業開発センターで、ホームケアの開発マネジャーを務めています。クイックルワイパーをはじめとするお掃除道具やシート製品、洗浄剤など、日々の暮らしの中でお役立ちする商品の開発を担当。生活者の行動を丁寧に観察し、本人も気がついていない小さなストレスや気持ちの変化を見つけてコンセプトを作り込み、研究部門と共に価値を具体化し事業につなげていきます。私が置かれているポジションは、多くの関連部門のハブとなり、「よきモノづくり」を推進していく役割を担っています。
対話を通じて、プロジェクトやチームの成果を最大化する
商品開発の仕事は、担当者単独では成立しません。部門ごとに異なる方向性や目標をすり合わせることに苦労し、時に協力体制の構築が難しい場面にも遭遇します。そんな時には、相手の気持ちや立場、背後にある状況を理解するよう心かけ、それを理解しながら包含していく形でプロジェクトを進めます。最適解はプロジェクトごとに異なりますので、対話を重ねながら皆で同じゴールを意識することが大切です。相手の状況を理解しようと努めることに加え、自分の言葉で責任を持って話をすること、更には一人の生活者として客観的視点を持つことも強く意識しています。
メンバーマネジメントの役割を担うようになってからは、どうすればチームが一番良い状態になるのか、こちらも日々試行錯誤しています。商品開発の業務は多岐に渡るため、特定の担当者が全ての工程でスペシャルに活躍できるものではありません。メンバーそれぞれに長所や得意な項目があり、それらを最大限生かせるような業務アサインや役割分担を意識しています。またメンバーへの声掛けの際も、私から先に意見を出すと結論が1つに限定されてしまうため、先にメンバーの意見を聴くようにしています。そうすることで、私も勉強になりますし、バランスよく成果も最大化できるチームを目指せると考えています。
過去、「そのポジションを任されるということは、そのポジションができると周りから思われているということ。自信を持ちなさい。」と声掛けしてもらった場面が印象に残っています。これからも試行錯誤しながら自分らしくマネジメントを考えていきたいと思います。

綱渡りを経て実現した商品開発の喜び
花王入社当時はファブリックケア商品開発部に配属され、衣料用洗剤のアタックやニュービーズの開発を担当しました。その後ホームケア商品開発部に異動となり、キッチン用洗剤のキュキュットやバスマジックリン、クイックルワイパーの開発に携わっています。新しい会社で向き合う新しいカテゴリー。転職当初は自身ができることの少なさに不甲斐ない気持ちを抱え、関連部門の多さに目を回していたものです。それでも目の前にある仕事に丁寧に取り組むことで、徐々にできることが増え、商品開発という仕事を楽しめるようになってきました。
2023年のクイックルワイパーの新商品「マグネットワイパー」の開発は、まさに綱渡りの連続。スケジュール、品質、お客様の要望、コスト感などの要素を限られた時間内に収めることは困難を極めました。最後は作成部門や研究部門のメンバーの尽力のおかげで、何とか発売につなげることができました。商品が工場で流れてきた時の感動や、共に苦楽を乗り越えた社内外の関係者との絆が商品開発という仕事の醍醐味の1つなのかも知れません。多くの人と商品に囲まれて仕事をする商品開発という仕事が私はとても好きです。

仕事と育児の両立に悩んだ経験も成長の糧に
2人の子を育てながら開発マネジャーという責任ある立場で働く日々は、言うなれば自転車操業ですが、コロナ禍の前後で2度の出産を経験し、働き方の変化を肌で感じています。コロナ禍を機に全従業員の働き方が変わったことは大きな変化でした。とはいえ、仕事と育児の両立に頭を悩ませない日はありません。子どもが生まれてからは、以前の成果に質も量も届かない申し訳なさを感じ、育児では理想と現実のギャップに苦しみました。家事も完璧にはできず、どれもが中途半端になりがちな現状に今も悩みは尽きません。しかし、仕事と子育ての両立に悩む経験は、他の人の立場に寄り添う力を育んでくれました。自分と同じ苦労をしている人の気持ちが痛いほど分かるからこそ、困っている人を助けてあげたいという思いが強くなっている気がします。復職後にサポートしてくださった上司や先輩、後輩のように、私自身が支援する側に回り、後進の育成にもますます注力したいと思っています。
日々の支えは、柔軟な働き方を認めている会社の制度、家庭内での夫婦の協力体制。どのようにすれば仕事も家庭もうまく回るか、夫婦で何度もシミュレーションし、会社の制度にも幾度となく助けられてきました。キャリアを諦めることなく頑張れているのは、柔軟で働きやすい環境のおかげだと感謝しています。

ONEDAY1日のスケジュール
出社
在宅勤務
6:00
起床、身支度
7:00
朝食
7:40
通勤
8:40
出社、メールや売り上げ進捗確認
9:00
グループ内進捗会議
12:00
昼食(社員食堂)
13:00
調査結果確認
15:00
商品方向性議論
16:00
試作品確認と改良方向性議論
17:30
終業
18:30
帰宅、夕食準備
19:00
夕食
19:40
食事の片付け、明日の朝食準備、洗濯
20:00
子どもの宿題、学校や園のお手紙確認
21:00
明日の準備
23:00
自由時間、就寝
6:00
起床、身支度
7:00
朝食
7:30
洗濯、部屋の片づけ
8:30
始業、メールや売り上げ進捗確認
9:00
試作品を自宅で評価しフィードバック
11:00
グループ業務進捗確認
12:00
昼食(自宅)
13:00
中期計画資料作成
15:00
調査設計議論
16:00
商品の方向性議論
17:00
終業、お迎え
17:30
帰宅、夕食の準備、子どもとお風呂
19:00
夕食
19:40
食事の片付け、明日の朝食準備、洗濯
20:00
子どもの宿題、学校や園のお手紙確認、明日の準備
21:00
寝かしつけ、就寝