PEOPLE花王で働く人々
商品開発
ヘルスビューティケア事業部門
2021年 新卒入社
薬学系研究科(博士課程) 卒

アイデアを形にする、創造性と科学の架け橋
9年間の学生生活で見つけ出した「自分の強み」
学部時代から博士課程まで、9年間の研究生活は、自分自身を深く知る貴重な時間でした。学部生の頃に実験の楽しさを知り、「研究が好き、実験がしたい」と期待して大学院へ進学するも、長い研究生活の中で自分の得意不得手がはっきりと見えてきたからです。研究では、失敗するとわかっている実験でもエビデンスのために時間をかけなければなりません。失敗や間違いを後世に残すことも研究の必要な生業だからです。しかし当時私は、時代の先を行く、あるいは時代と共にアイデアを構想する方が性に合っていると気づきました。ひらめきにヒントを得て、広くアイデアを巡らせるのが得意だと気づいた時には、研究職を生業にする選択肢はありませんでした。
就職活動の軸は、「アイデアを最短ルートで形にできる場所」。薬科学の世界では一つの製品が世に出るまでに10年、20年という長い歳月がかかります。もっと早く「こんなものがあったら良いな」というアイデアを形にして、多くの人に届けたい。それが企業選びの原点でした。メーカーだけでなく、総合商社やコンサルティング会社も視野に入れ、就活を進める中で出会ったのが花王です。面接で熱く夢を語り、アイデアと持論を展開。「なぜ改札は右利き専用に作られているのか」といった日常のささやかな疑問から生まれる発想など、自分の頭にあるアイデアを率直に伝えました。そして最終面接終了後、「あなたがやりたいことはこの部署でできる」という明確な約束をいただき、入社を決意しました。
想定外のスタートから夢を実現するまでの道のり
入社後ヘアケア部門に配属されるも、最初に担当したのはスキンケアの商材になりました。しかもEC限定の企画品という、想定外のプロジェクトです。右も左も分からず、戸惑いながら仕事に取り組みました。そして訪れた転機は、入社してから2年目。Essentialブランド「THE BEAUTY」シリーズのリニューアルでした。一目見て惚れ惚れするデザインを目指し、デザイナーと二人三脚で開発に没頭。しかし、既存シリーズとの差別化に疑問を感じ、シニアマーケターと激しく議論したこともあります。自分の考えを素直に伝えた結果、相手も信頼してくださり、自分でも納得のいく製品が完成しました。
そして3年目、新ブランド「THE ANSWER」を立ち上げるという大きなチャンスが訪れました。入社前の約束通り、アイデアを形にするという夢を叶える機会をいただいたのです。試行錯誤を重ね、自分が自信を持って提供できる成分、及び効果と効能を兼ね備えた製品を世に送り出すことができました。入社前に描いていた夢を早くも実現できた今は、次なる目標について何がしたいか構想しています。一つ目は化粧品開発への挑戦。もう一つは、視座を上げてマネジメント的な立場から事業全体を見ることです。今後入社される若手の柔軟な発想を活かして、新しいモノづくりができる環境を作る役割には何が必要か、興味が湧いています。

理系思考と創造力を活かした商品開発
薬科学で学んだバックグラウンドは、商品開発でも大きな強みです。研究者の苦労や試行錯誤を理解できるからこそ、彼らが込めた思いや技術についての理解が深まり、スムーズなコミュニケーションとモノづくりにつながっていると自負しています。「なぜ」を深く掘り下げた議論が、質の高い商品開発に活かされているのは間違いないです。
ただ、携わった製品に対する自分の姿勢は、他の人と比べると少し変わっているかもしれません。「製品に愛着はあるけど執着はしない」のが自分の商品開発としてのスタンスです。自信を持って製品を世に送り出すので自慢の娘を嫁に送り出す感覚ではありますが、その後どのような反響があるのか、次にどんな製品を出せばブランドを強固にできるかを構想しなければならなりません。
世に出した製品は手に取ってくれた生活者の方々に可愛がっていただければ本望です。

部署の壁を越える「いい按配」を探す力
最も成長を感じるのは、「いい按配」を見極める力がついたこと。多くの理系出身者は、エビデンスに基づいた「正解」を求めがちです。しかし、商品開発ではさまざまな部署との連携が必須であり、それぞれが違う視点や制約を持っています。製品を生み出すという最終的な目標は同じでも、立場が変われば「やりたいこと」「やらなければならないこと」「やりたくないこと」「やれないこと」の全てが違います。その違いを理解し、共にゴールを目指すことが重要です。相手ができることの中から「もう少し頑張ればできること」を見つけ出し、一歩先を見据えた提案をすることが、私たち商品開発に与えられた役割の1つだと考えています。
また花王の魅力は、失敗を恐れることなく何度でもチャレンジできる環境です。失敗して叱られることはあっても、レッテルを貼られることはありません。改善点を考えれば、再び挑戦する機会が与えられる。ただし、その機会を活かすには自ら積極的に行動する必要があります。就活生の皆さんには、自分の魅力や適性を客観的に理解し、それを最も輝かすことができる場所を見つけてほしいと思います。たとえ遠回りであっても、自分らしい道を探してください。

ONEDAY1日のスケジュール
出社
在宅勤務
6:30
起床
7:30
通勤
8:10
出社&メールチェック&部長に報告
9:00
打ち合わせ開始(サービス議論、サンプルチェック、ブランド議論)
11:30
昼食(社員食堂)
12:00
メールチェック&電話
13:00
打ち合わせ&資料作成開始(収支計算、版下&サンプルチェック、技術説明)
17:00
メールチェック
18:00
終業
19:00
ジムで運動
20:30
帰宅・夕食・自由時間
22:00
就寝
7:00
起床
7:30
朝食食べながらメール&チャットチェック
8:00
メール返信
9:00
打ち合わせ&資料作成開始(調査解析、解析結果共有、スケジュール共有)
12:00
昼食(自宅)
13:00
打ち合わせ&資料作成開始(起案、決定資料作成&目線合わせ)
18:30
終業
19:00
夕食・自由時間
22:00
就寝
MY FAVORITEお気に入りの花王商品

- キュレル
- 携わっていないブランドの中で、デザインや世界観よりも、効果・効能や体との相性を重視する私にとっては、キュレルは抜群に成分が良く、肌にとても優しく、長く使い続けたいと思える製品です。