PEOPLE

デジタル戦略

情報システムセンター(チームリーダー)

2011年 新卒入社
システム情報工学研究科 卒

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米国駐在で培った深い他者理解で、
エンジニアとして更なる飛躍を

経験と自信を胸に、念願の海外赴任へ

米国・シンシナティにあるKao USAへの駐在の打診を受けたのは、入社して9年目を迎えたころです。もともと「ITエンジニアとしてのスキル」と「グローバルな舞台で働くための能力」の両方を身につけたいと考えて花王に入社した私にとって、願ってもない話でした。また当時の部署で、全世界の花王グループにおける基幹業務システムの人事領域を刷新するという大規模なプロジェクトに参画し、欧州に導入する案件ではプロジェクトマネージャーも担当。計画していた期間・予算の範囲内に収めて完遂したことで、仕事への確かな自信も生まれていました。
「またとないチャンスだ」と二つ返事で快諾し、2020年初頭、意気揚々と米国へ足を踏み入れました。しかしそこで待っていたのは、入社以降で最大とも言える苦難でした。

パンデミックとともに始まった、試練の時間

赴任先では、主に最新デジタル技術の動向調査や、新技術活用による事業インパクトの分析を担い、導入戦略の立案を支援しました。当時は、生成AI(ChatGPT など)やメタバース、NFT・Web3、D2Cといった新しい技術やビジネスモデルが注目を集めており、多くの企業が、それらを将来の事業価値につなげようと、さまざまな取り組みを進めていました。競合他社の動向まで含めてリサーチできたことは、技術をビジネスにつなぐ視点を養う貴重な機会となりました。

ただ、こうした活動が本格化する前―― 2020年春、赴任してすぐに新型コロナウイルス感染症によるパンデミックが発生しました。ロックダウンで公的機関や一部の店舗が閉鎖され、トイレットペーパーや除菌用品、冷凍食品なども品薄に。平時でも手間取る米国生活の立ち上げは一気にハードルが上がりました。
そして何より、成果を出せない自分に対する戸惑いや、期待に応えられない焦りに苦しみました。赴任前とはまったく異なる業務で、しかも、前任者のいない新設ポジションに就くことになり、過去のやり方や引き継ぎもなく、すべてを一から模索する必要がありました。しかし、同じ部署に日本人は私ひとり。新たな職場に馴染む間もなく在宅勤務が始まり、すべての打ち合わせがリモートに切り替わる中で、英語ネイティブの同僚とうまく意思疎通ができず、自分の無力さを痛感する日々が続きました。「このまま、何も残せないまま終わってしまうのではないか」――そんな不安が常に頭をよぎっていました。

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「いま何をすべきか」の模索が突破口を開いた

潮目が変わったのは、翌2021年からです。行動制限の緩和が進んだことで同僚と直接顔を合わせる機会が増加し、仕事以外でも交流を重ねることで少しずつ打ち解け、信頼関係が構築されていきました。これには、厳しい時期にすがる思いで英語を勉強した効果も大きかったと思います。Kao USAの日本とは異なる状況を把握し、それに即した対応ができるようになったことも相まって、業務を順調に進められるようになり、「歯車がようやく噛み合い始めた」と、心から実感しました。
その時々で自分のできることに向き合い、自分なりの仕事のやり方や職場での役割を模索し続けたことで、米国での仕事に順応できるようになり、試練を乗り越えられたのだと思います。

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自分を当てはめるではなく、違いを受け入れる

赴任を通じて大きく変化したのが、他者とのコミュニケーションの取り方です。仕事も生活も行き詰まっていたころは、いつも日本と米国を比較して悩んでいました。当時は日本の文化や習慣しか知らなかったために、「米国でもこうあるべきだ」という先入観を無意識に抱いていて、それが通じないことに大きく戸惑っていたように思えます。
しかし、現地の人々と交流を深めるうちに、米国の文化や習慣、そして人々との接し方を少しずつ理解できるようになりました。特に印象的だったのは、アウェイな環境で不安を抱えていた私たち家族に対して、同僚や友人はもちろん、赤の他人からも親切にされる機会が多かったことです。こうした米国文化の良さを知ることで、日本との違いを自然に受け入れられるようになりました。海外に限らず、他者との違いを意識する場面は無数にあります。そうしたときに、自分の常識を当てはめようとするのではなく、相手の事情や背景を尊重し、理解しようと努めることが大切だと実感しました。

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入社時の目標を継続し、生活者と社会に幸福を

4年間の米国駐在を経て、現在は花王直営のECモール「My Kao Mall」などのEC関連のシステムの運用に携わっています。特に、基幹業務システムとの連携部分を担当しており、在庫・出荷・売上の管理を、より効率的かつ高精度に行えるよう、日々開発や改修を重ねています。
また、欧米のグループ会社のITメンバーとの情報交換会の開催や、CRM関連業務のサポートにもかかわっています。どの業務においても、相手の抱える事情や置かれた状況への尊重と理解を第一に、押しつけや一方通行にならない意思疎通を心がけています。

花王での日々も15年目を迎えましたが、入社当時から目標として掲げていた「ITエンジニアとしてのスキル」と「グローバルな舞台で働くための能力」の向上のための努力を、今後も継続していきたいと考えています。デジタル戦略部門の所属であり、製品開発に直接携わってはいませんが、自分たちの仕事の先に「生活者や社会の幸福」があることを忘れずに、研鑽に励んでいきたいです。

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ONEDAY1日のスケジュール

  • 6:30

    起床

  • 9:00

    出社。メール・チャットなどを確認

  • 10:00

    チームでの週次進捗会議

  • 11:00

    資料作成・各種問い合わせへの対応

  • 11:30

    昼食

  • 12:30

    設計・開発など

  • 15:00

    週次会議①(プロジェクトAの進捗状況の確認)

  • 16:00

    週次会議②(プロジェクトBの進捗状況の確認)

  • 17:00

    資料作成・各種問い合わせへの対応

  • 18:30

    終業

  • 19:30

    帰宅

  • 23:30

    就寝

MY FAVORITEお気に入りの花王商品

私のお気に入りの花王商品
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