PEOPLE

デジタル戦略

DXソリューションズセンター

2020年 新卒入社
理工学部 卒

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社員の真意を正しく理解し、
精度の高い需要予測で花王を支える

花王で需要予測に携わり、大きなやりがいを

入社して以降、主にサプライチェーンの計画業務で用いる需要予測モデルの開発を担当しています。製造業では、在庫が過剰になるほど多すぎず、欠品を起こすほど少なすぎない、適正な数量の生産が常に求められます。そこで「将来、製品がどのくらい売れるか」という需要予測を立て、その予測に基づいて製品の生産量を決める必要があります。その際に人力ではなく、統計学やAIによる機械学習の手法を用いて需要予測を実現する仕組みが需要予測モデルです。

私が需要予測に携わりたいと考えたのは、就職活動が始まってからです。大学は電気・電子工学系の専攻で、統計や情報学の専門知識はなかったものの、さまざまな企業で需要予測の導入が進んでいることを知り、「面白そう」と興味を抱くように。実際に取り組んでいる企業を探し、出会ったのが、データや数字を重視した経営で知られる花王でした。「ここに受かれば、大きなやりがいをもって需要予測に取り組めるはず」と、強い確信をもってエントリーしたことを、今でもよく覚えています。

試行錯誤のなかで、最善策を模索する

私は主に、新製品の発売前に用いる需要予測モデルを開発しています。もっとも多いのは発売開始前の最終的な生産量を確定するタイミングでの予測ですが、早い場合は発売から一年以上前の、生産設備を検討する段階で行うことも。発売前なので過去の売上データがなく、また一年以上前だと商品ラインナップが確定していないことも多いので、需要予測の基となるデータの粒度が小さくなり、予測の精度を担保できないのが悩みの種です。花王の他ブランドの類似製品の販売実績を参考データとして用意するなど、ユーザーである計画担当者が質の高い生産計画を立案できるよう、いつも試行錯誤を重ねています。

大変なことも多いですが、需要予測に基づいた生産計画が立案されることで製品の廃棄が減少するなど、成果が数字として目に見える形で表れると、サプライチェーンの効率化を目指す者として、とても嬉しく思います。また、ユーザーの方々から「役立った」「参考にして計画を立案できた」などの感謝の言葉を直接いただくと、そこに至るまでの苦労が報われたという達成感で、いつも胸がいっぱいになります。

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大きな成果は、小さな作業の蓄積

もっとも印象に残っている仕事は、「LUNASOL」というコスメブランドの需要予測モデルの開発です。化粧品、特にメイクアップ用品は色が売り上げを左右することが多いですが、色の特徴を定量化することが難しいため、需要予測モデルの構築は困難とされていました。そこで、商品画像および説明文から情報を抽出することで、色の特徴の定量化に成功。需要予測モデルの構築を実現しました。

もっとも大変だったのは、定量化するためのデータの整備です。各所を駆け回ってデータを用意し、そこから予測モデルに活用するための情報を丹念に抽出する工程は、特に多くの労苦を伴いました。しかしその甲斐あって、今までの人力によるものよりも、はるかに高い精度の需要予測が可能となりました。大きな成果のためには、地道で小さく、細やかな作業の積み重ねが欠かせないことを、改めて強く実感しました。

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経験を積んだからこそ、よりユーザーに謙虚に

現在の仕事で特に大事にしているのは、ユーザーの声を正確に聞くことです。私の仕事は、ユーザーの要望や困りごとを聞くことから始まりますが、その際にはユーザーが発した言葉のままに話を受け止めることを心がけています。新入社員のときはそれが当たり前でしたが、徐々に経験を積んでくると、その経験から「本当はこういうことを言いたいのでは」と、内容を自分の想像で補填したり、拡大解釈したりしがちです。解釈した内容がユーザーの真意と合致していれば良いですが、違っていた場合は勘違いであり、トラブルのもとになりかねません。仕事の経験値が増えると、視野や予測能力の幅が広がっていきますが、それを過信することなく、常に謙虚にユーザーの思いに耳を傾けることができる、そんな人材であり続けたいと思っています。

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「楽しそう」「充実していそう」の裏側の想像を

学生の皆さんには、想像力を駆使して就職活動に臨んでほしいです。活動を通じてたくさんの企業やその社員の方と出会いますが、その多くが楽しそうに、充実感をもって仕事をしているように見えると思います。実際に仕事をしてみると、当然ながら大変なことの方が多く、それを乗り越えた先に楽しさや充実感が待っているもの。しかし、就職活動に日々勤しんでいる皆さんにとって、仕事の大変さはあまり見えてこないかもしれません。
そこで必要なのが、想像力だと考えます。「この仕事の裏側には、恐らくこんな苦労があるはず」とイメージを膨らませたうえで、「この仕事を毎日できるだろうか」「モチベーションを持ち続けられるだろうか」を真剣に考えてほしいと思います。考えつくした末に出した結論は、大変だけど楽しく、充実感に満ちた社会人生活へと、きっと皆さんを導いてくれるはずです。

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ONEDAY1日のスケジュール

  • 出社

  • 在宅勤務

  • 8:00

    起床

  • 8:45

    出社。タスクの確認

  • 8:50

    予測モデルによる解析結果の確認

  • 10:00

    チームミーティング

  • 11:00

    SNSデータの活用方法についての打合せ

  • 12:00

    社員食堂での昼食

  • 13:00

    データ整理および予測モデルの再検討

  • 14:00

    他部署との情報交換

  • 15:00

    予測モデルのPythonプログラミング

  • 17:00

    アプリ画面の開発

  • 18:30

    終業

  • 18:40

    帰宅

  • 23:30

    就寝

  • 8:00

    起床

  • 8:30

    始業・タスク確認

  • 9:00

    オンライン打合せ(プロジェクト方針決定)

  • 10:00

    オンライン打合せ(外部)

  • 11:00

    データ整理・モデル再検討

  • 12:00

    昼食

  • 13:00

    データ整理・モデル再検討

  • 15:30

    技術情報収集

  • 15:55

    今週の振り返り・来週のスケジュールたて

  • 16:00

    終業

  • 23:30

    就寝

MY FAVORITEお気に入りの花王商品

私のお気に入りの花王商品
めぐりズム 蒸気でホットアイマスク
帰宅して、「疲れた……」と感じたときに愛用しています。
蒸気がじんわりと目元を温めてくれるので、目を酷使するITエンジニアに特におススメです。