PEOPLE花王で働く人々
クリエイティブ
作成センター
(グラフィックデザイナー)
2022年 キャリア入社
2018年 美術学部 卒

心ときめくアイデアで、暮らしをちょっと豊かに
川上から川下まで、ブランドの全体に関われる喜び
前職は広告系の制作会社で、紙媒体をメインにグラフィックデザインを担当していました。単発のプロジェクトが多い中、あるアイスクリームの案件を数年担当したことでブランドに愛着が湧き、手を動かすデザインだけでなくブランド全体のクリエイティブに関わる仕事に憧れを抱くようになりました。長期的にブランドを育てていく仕事を求めて転職活動を進めていた時、花王にブランドコミュニケーションをつくる部署があることを知りました。川上から最後のアウトプットまで自分たちで作り上げられることに魅力を感じ、「ここしかない」と決断しました。
現在は主に「ロリエ」と「リリーフ」のコミュニケーションに関わるデザインを担当しています。生理用品ブランドを扱うにあたり、自分が普段目にするCM以外の部分でどんな広告を作っていくのか、入社してすぐは正直想像があまりついていませんでした。しかし実際に携わってみると、商品はもちろん、初経教育や生理に関わる職場の環境改善、介護需要の増加など、まさに今、人々の意識が大きく変化している課題まで考える、奥深くてとても社会的意義のある仕事ができるカテゴリーだと気が付きました。
肩書きはグラフィックデザイナーですが、業務は手を動かして1枚絵を作ることにとどまりません。ブランド全体のコミュニケーションに携わり企画から考えることのできる環境なので、「広告物のデザインをしている」というより、ブランドを育てるという目的に向かってできることをチームで考えて、その中でも私は特にデザインに責任を持っている、という感覚が近いかもしれません。
社会に優しさを届ける「職場のロリエ」
特に思い入れが強いのは「職場のロリエ」のプロジェクトです。職場や学校でのナプキンの備品化をきっかけに、誰もが働きやすい環境づくり実現することが目的です。導入企業が3社の時期から携わり、450社以上に拡大していくのを目の当たりにしてきました。マーケティング担当とクリエイティブチームで一緒に、どんな活動をしていくかというところから考え、ナプキン設置用のツールや新聞広告、交通広告などのデザインの最終アウトプットまで担当しました。
ナプキン設置用のツールなど生活者が実際に触れるアイテムは、「職場や学校に置いてあったときにホッとする」ことを意識して、イラストを入れたり丸みを帯びたデザインへとアップデートしました。元のデザインで打ち出していた清潔感に加え、親しみや温かみも感じられるよう工夫しました。
公共の場に出る広告は目立つことも大切ですが、生理用品ブランドならではの配慮も必要です。チームのコピーライターの先輩は文章が心に響くように、でも誰も嫌な気持ちにならないように、一言一句とても丁寧に言葉を選び取ってくれます。私も目に留まるように、でも悪い意味でドキッとしたりしないように、毎回色々な表現方法を模索してデザインしています。
このプロジェクトのコミュニケーションは、ディレクターの下でコピーライターとデザイナー二人三脚、どこに触れても痛くないように心地よい手触りになるように、磨くように作っています。
「職場でとても助かった」という嬉しい声をいただくたび、広告をきっかけに導入してくださる企業が増えるたび、やりがいも大きくなっています。心に残るビジュアルを打ち出し、この活動が社会に浸透していくことを切に願います。

心のときめきと機能性のバランスが大切
デザインをする上で大切にしているのは、「自分の心がときめくこと」と「クリエイティブがきちんと機能すること」のバランスです。デザインには言葉にない伝達力があります(逆も然り)。例えば、企画を詰めていく過程でビジュアルアイデアを持っていくと、チームの中から「これいいね!」と完成への良いイメージが共有でき、議論が一気に進むこともあります。デザインは一瞬で好き嫌いの印象を与えてしまうもの。まずパッと見て自分の心が動かないと、人の気持ちも動かせないと思っています。
もちろん結果につながるクリエイティブであることも重要です。「素敵なポスターや映像だったな」で終わってしまっては意味がありません。ブランドに寄与するコミュニケーションになっているか、常に意識しています。ときめきと機能がカチッとはまったデザインが完成した時は、心の中で小躍りしています。
例えば「ひんやりめぐりズムシリーズ」の店頭ポスターを制作した際、「ととのえ!夏の心地よさ」というコンセプトでデザインしたのですが、仕事の合間の男性が浮き輪に乗ってプールで休んでいるイラストで、あえてかなり余白を空けて男性はぽつんと小さく配置しています。チャーミングなビジュアルが完成して、商品発売後の結果もよく、「心地よくリラックスできる様子が伝わってきた」と好評でした。協力会社のデザイナーさんのアイデアから生まれたビジュアルですが、私もとても気に入っていて「ときめきと機能性がカッチリはまった」と実感した瞬間でした。

生活を少しずつ豊かにしていく
誰かの生活をちょっとでも前向きにできたらいいな、と思いながら日々お仕事をしています。
例えば私は観葉植物を育てているのですが、ある時葉っぱが全体的に黄色くなってきてしまって。「私のせいかな」「枯れたらどうしよう」と焦ってしまったのですが、調べたところおそらく日光や風通し不足が原因なようで。ということは同じ部屋で生活している私にも不足しているということだ、私の調子が悪くなる前にこの子は教えてくれたんだと思って、「この子は私の健康バロメーターになってくれている」と捉えてみました。その後は植物と私両方の健康を自然と意識できるようになって、植物も元気になり、私も落ち込まずに済みました。
例えがちょっと難しいんですけど、仕事でもそういう生活を見つめる視点を変えて生まれるアイデアを企画やデザインに昇華して、困りごとをここちよく解決しつつ、誰かの心をちょっとでも前向きにできたら嬉しいなと思っています。
そのちょっとの積み重ねで生活の快適さは結構変わるものだと思うし、それが生活者の声を間近で聞きながらお仕事ができるメーカーのインハウスクリエイティブとして働く意味だと思っています。

ONEDAY1日のスケジュール
出社
在宅勤務
7:30
起床 身支度 通勤
9:00
出社 メールチェック
9:30
企画・デザイン案出し
12:00
社員食堂で昼食
13:00
部内打ち合わせ(OOH)
14:00
代理店様と打ち合わせ(ブランド全体の施策)
15:00
デザイン提案(新聞広告)
16:00
色校正(店頭販促物)
17:00
動画撮影(SNS施策)
18:30
終業 スーパーで買い物
19:30
帰宅 家事 夕食
21:30
趣味など
24:00
就寝
8:30
起床 朝食
9:00
始業 メールチェック
9:30
動画編集(SNS施策)
12:00
昼食
13:00
部内ミーティング
14:00
デザインチェック(ブランドサイト)
15:00
制作会社様と打ち合わせ(SNS施策)
16:30
企画・デザイン案出し
18:30
終業 家事 夕食
20:30
趣味など
24:00
就寝
MY FAVORITEお気に入りの花王商品

- ロリエ しあわせ素肌もちふわfit
- 恥ずかしながらロリエ担当になるまで、生理用品についてあまり考えずに選んでいたのですが、自分に合うものだと快適さが全然違います。入社してから初めてしあわせ素肌シリーズを使って感動したのですが、その中でも、もちふわfitはその名の通り「もちふわ」な感触でしっかりフィットしてくれる安心感があり、特に気に入っていて、24年秋に発売して以来毎月使っています。