PEOPLE花王で働く人々
ケミカル
油脂事業部
2020年 キャリア入社
2008年 文学部 卒

広い視野で、製品価値の最大化を目指す
専門分野を超えて、新たな領域へ
前職では化学系の専業メーカーで営業として働いていました。海外赴任など多くの貴重な経験をさせていただき、やりがいも感じていました。しかし30代を迎え、このまま同じ業界でキャリアを全うすべきか、それとも新しい舞台にチャレンジすべきか、自分のキャリアに対して長期的な目線で向き合って考えを巡らせるようになりました。
転職活動では、自分の強みを活かしながら、より幅広いフィールドで挑戦できる場所を探しました。文系出身で化学の専門知識は少ないものの、前職の経験や知見を少しでも生かせる道として、化学メーカーを主軸に考えていました。それもできれば専業ではなく、多様な商材を持つメーカー。「もっと視野を広げたい」という強い思いが、花王との出会いにつながったのかもしれません。しかし35歳での転職。すでに家族もあり、決して簡単な決断ではありませんでした。「新しい環境で通用するだろうか」という不安も感じつつ、企業としての安定感と自分の強みを活かせる可能性を信じて、入社を決意しました。
入社して最初の3年半は、営業として国内の顧客を担当。2020年7月の入社はコロナ禍の最中で、とりわけ物流に大きな影響が出ていました。海外からの貨物が届かずお客様への供給が滞ることもしばしば。厳しい言葉をいただくこともありましたが、同時に「この商材がいかに重要で欠かせないものか」を気づかされるきっかけにもなりました。入社早々に直面した厳しい状況も、若いチームメンバーに支えられながら乗り切ることができました。
世界に目を向け、最適な配分を考える
所属している油脂事業部は、花王のケミカル事業部門の中でも最も「川上」に位置する商材を扱っています。それは東南アジアで生産されるパーム・ココナッツ等を由来とする油脂製品です。洗剤・シャンプーなど花王社内の家庭品用原料として供給すると同時に、日本含む世界の工業製品メーカーに対しても供給し、幅広い用途で使用されています。花王のビジネスはBtoC(家庭用製品)とBtoB(ケミカル製品)に大きく分けられますが、その両面において無くてはならない商材です。その中で、私の役割の一つは、「どの品目をどの国にどのくらい供給するか」という配分の調整です。主要原料は天然物ですから、好きな製品だけを生産することはできません。生産能力にも上限があります。そのような制約の中で、製品をいつ・どこに配分すると採算性が高まるのか、あるいは採算性以外の諸事情を勘案するとどこに供給すべきか、日々変化する事業環境を見ながら最適化を図ります。
上記は私の業務の一例ですが、コモディティビジネスにおいてはマクロな視点が求められます。例えば、為替や国際情勢の変化にも大きく業績が左右されるので、常にアンテナを高く張り、新聞や業界紙、物流ニュースからスタートアップベンチャーの動きまで、幅広い情報収集を欠かすことができません。
東南アジアへの出張も多く、天然原料を取り扱う取引先や花王の製造拠点を訪問して、さまざまなプロジェクトを推進しています。これらの海外取引先の中には、日本ではあまり認知されていなくとも莫大な資金力を有する企業も多く、トップダウンでの意思決定の速さやダイナミックさにはいつも驚かされ、仕事を通じてこのような世界を目の当たりにすることが一つの面白さであると感じています。

チームの力で乗り越える専門の壁
文系出身の私にとって、化学メーカーでの仕事は学びの連続です。専門的な知識が必要で、苦労することも多々あります。しかし、4人という小さな企画チームの中で、私以外の3人は全員理系出身。分からないことがあってもすぐに教えてもらえる、恵まれた環境です。チーム以外にも社内外の関係者の知識と経験に助けられながら、日々の業務に取り組んでいます。
長年の取引によって構築された顧客や代理店との円満な協力関係性や、家庭用製品によって認知されている花王ブランドの安心感も、ビジネスを取り巻く環境面でプラスに働いていると実感します。
また、入社して何より驚いたのは、若手の優秀さです。チームのコミュニケーションも円滑で、オンラインツールを駆使した働き方は、コロナ禍の入社でも安心感がありました。出社・在宅・時差出勤をミックスした働き方にも助けられています。通勤が2時間弱と遠方に居住していますが、制度を活用し、必要に応じて保育園の送迎も行うことが出来ています。ルールの範囲内で柔軟に働ける環境は、子育て世代の私たちにとって有難いと感じています。

真摯に仕事と向き合い、淡々と取り組む
私が大切にしている言葉は「虎視眈々と淡々と」。好きなアーティストの楽曲名からの引用ですが、私の仕事観を表しているように思えてなりません。決して派手ではない業務でも、淡々と対応しながら、大きな成果を出せる機会を虎視眈々と狙い続ける。日頃からそんな姿勢で仕事に臨んでいます。「これをやりたい」という自分の希望よりも、与えられた仕事に真摯に向き合い、チームのメンバーと一緒に成果を出すことに強いやりがいを感じます。なぜなら、場所や相手を選ばず、与えられた環境の中で最大限コミットすることが私にとって最も重要だからです。自分のモチベーションに左右されず、プロフェッショナルとして仕事と向き合うことこそが、社会人に求められる姿勢なのだと信じています。
営業出身・転職組だからこその視点と、これまでに積み重ねた経験が私の強み。これからも幅広い視野を持ち、マクロな観点から事業の最適化に貢献していきたいと思います。

ONEDAY1日のスケジュール
出社
在宅勤務
5:30
起床、身支度
6:30
通勤
8:20
出社
8:30
部内打ち合わせ(案件進捗報告等)
10:30
Web会議(物流関係)
12:00
昼食(社員食堂)
13:00
来客対応
14:00
部内打ち合わせ(案件進捗報告等)
15:00
資料作成(市況情報等)
16:30
Web会議(サプライチェーン関係)
17:30
終業
19:30
帰宅
20:00
食事、家事等
23:30
就寝
7:00
起床
8:15
保育園送り
8:45
始業
9:30
部内打ち合わせ(案件進捗報告等)
11:00
出張報告・面談議事録作成
12:00
昼食
13:00
Web会議(取引先との案件検討会)
14:30
市況情報資料作成
15:30
Web会議(サプライチェーン関係)
16:30
保育園迎え(一時退出)
17:00
会議資料作成
18:00
終業
18:30
夕食
21:00
寝かしつけ、就寝(寝落ち)