PEOPLE

会計財務

管理部(FP&A)

2013年 新卒入社
社会学部 卒

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花王のグローバルな成長に貢献する
ビジネスパートナーへ

異なる他者との協業の楽しさが、海外への関心に

海外勤務にはじめて興味を抱いたのは、入社4年目の時です。当時は東京工場の経理担当として、工場の原価低減のために駆け回っていましたが、「自分の可能性を広げてみたい」と考え、会計財務部門の若手社員を対象としたフィリピンへの短期語学留学に挑戦しました。帰国して間もなく、海外の子会社の工場経理の業務サポートを行うプロジェクトがあり、「ぜひやりたい」と手を挙げ参画することに。これが私にとって大きな転機となりました。

異なるバックグラウンドや価値観を持つ方々と、拙いながらも精一杯のコミュニケーションを図り、考えを共有すること。そして同じ目標に向かって協業すること。何もかもが初めての経験で、頭を悩ませることばかりでしたが、同時にとても楽しく、かつてない充実感を味わいました。この仕事を機に、「海外との仕事に携わりたい」という明確な思いが芽生えました。
その後、本社の国際事業統括部門(後に組織再編で欧米事業統括部門)でのFP&A(管理会計)業務を経て、2021年にKao USAへ2年間の派遣が決定。念願の海外赴任に期待を膨らませ、米国行きの飛行機に乗り込みました。

評論家ではなく、パートナーとして事業に寄り添う

Kao USAでのミッションは、事業の予算策定から予算達成のための実績管理、収支改善のためのサポート、いわゆる「FP&A」と呼ばれる業務でした。私は米国から中南米やアジア諸国への輸出事業をメインに、他にもさまざまな米国国内での新規事業も担当しました。
FP&Aの実務自体は国際(欧米)事業統括部門でも従事しており、その知見を活かして、実績改善のための提案を積極的に行いました。なかでも輸出事業については、輸出相手国・品目ごとの損益を算出・評価し、戦略的値上げや、撤退も見据えた事業縮小の検討など、各国の状況に応じた取捨選択を進言し、事業の意思決定に寄与することができました。

当時、現地の上司からたびたび言われたのが、「評論家ではなく、ビジネスパートナーであれ」という言葉です。私はこれに強く共感し、数字を振りかざすのではなく、事業を深く理解したうえで相手の意見にも真摯に耳を傾け、「一緒に業績を改善していこう」と働きかけることに努めました。そのおかげで周囲の信頼を得て、輸出事業の業績改善が実現できたと思っています。また、この姿勢は米国に限らず、バックグラウンドや価値観が異なる他者とのコミュニケーションを行う海外との仕事において、とても重要なことだと感じています。

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「前例」を作り出す困難に直面して

一方、苦戦したのが新規事業とのかかわりです。「新規」ゆえに過去のデータや知見が少なく、想定される収支の試算が難しかったですし、新しい取引形態やその会計処理への落とし込みにも苦労しました。前例がないうえ、そもそも日本とは異なる商慣行や会計処理の運用のキャッチアップに懸命になっている段階で、日々多くの相談が寄せられ、的確なアドバイスを求められる状況に苦心した時期もありました。

苦境打開のために心がけたのが、「俯瞰的な視点からの整理」です。その取引が会計処理上の何に類して、どう処理するのが正しいのか。その会計処理を、社内システムやオペレーションにどう適用させて、実務への適応を図っていくか。こうした複数の観点から、錯綜した課題を段階的に整理し、解決方法を一つひとつ紐解いていくことで、次第に的確な対応ができるように。多くの労苦を伴いましたが、質の高い課題整理のためのノウハウを確立でき、今後につながる貴重な経験となりました。

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日本と米国、双方の良さを取り入れたい

米国で印象的だったのが、合理的な思考法です。良くも悪くも非常に緻密で細やかなルール、運用に則った会計処理、予算・見込などの立案プロセスを踏む日本に対して、米国はある意味で大雑把。精度100%に近づけるために時間をかけるよりも、70~80%でもスピード、効率性を重視した方が良いという、割り切った考え方でした。当初は「これで大丈夫なのか」と、戸惑うこともありました。しかし最近のFP&Aの仕事においては、事業の変革と並走できるだけの高い機動性・可変性が不可欠となっています。最短距離で目的を達成する方法を即断即決で実行し、ときには従来と異なる手法も臨機応変に取り入れる米国ならではの大胆さと柔軟さは、見習うべき点が多々あると感じました。日本と米国、それぞれに良さがあり、現在は双方を取り入れた仕事を意識しています。

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知見を駆使し、海外事業の成長のサポートを

帰国後は本社に戻り、花王全社のFP&A機能を担う管理部 FP&Aグループに所属しています。現在は日本国内のFP&A業務全般を取りまとめる役割を担当しています。全社を巻き込む予算策定のプロセス・スケジュール管理、実績フォロー、決算業務管理などを行い、各事業部を受け持つFP&Aの皆さんを後方からサポートしています。また、今年2月からは、新設されたビジネスコネクティッド部門のFP&A担当も兼任となりました。ビジネスコネクティッド部門では、新規カテゴリの商品開発や、外部企業との共創による新規事業、D2Cチャネルの拡大などの役割を担っており、米国のときと同様、新規事業・施策の会計面における「前例」づくり、サポートに励んでいます。

現在の仕事には満足していますが、国内市場が成熟し、積極的な海外展開が求められているなか、「海外事業を支える仕事がしたい」という思いはあり、米国派遣や、国際(欧米)事業統括部門での仕事などで培った知識と経験を駆使し、花王のグローバルな成長に貢献することが、今後の目標です。

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ONEDAY1日のスケジュール

  • 8:00

    出社

  • 9:00

    メールチェックおよび報告資料のチェック

  • 10:00

    国内事業 月次収支の報告

  • 11:00

    新規事業に関する打ち合わせ

  • 12:00

    昼食

  • 13:00

    打ち合わせの課題の整理および対応の検討

  • 14:00

    FP&Aグループのミーティング

  • 15:00

    販売会社との情報交換

  • 16:00

    決算・見込の課題整理およびスケジュールの調整

  • 17:00

    月次経営会議資料作成

  • 18:00

    終業

MY FAVORITEお気に入りの花王商品

私のお気に入りの花王商品
めぐりズム 蒸気でホットアイマスク
あったか蒸気の心地よさが好きで、花王への入社以前から愛用していました。
KAO USA在籍時には米国での「新規事業」として担当したこともあり、思い入れの強い商品です。